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【グランプリインタビュー】 CAF2019賞入選作品展 × ArtSticker PRIZE

2019年10月1日~2019年10月6日にて、「CAF賞2019入選作品展」が開催されました。 株式会社ZOZOファウンダー・前澤友作氏が会長を務める、公益財団法人現代芸術振興財団が開催する学生対象アートコンペで本展では、絵画、彫刻、映像、インスタレーションなど多彩な若手アーティスト12名による入選作品を東京・代官山ヒルサイドフォーラムにて展示されました。
  
今回、「ArtSticker PRIZE」を初開催し、ArtStickerに登録されている入選作品12点に投票(スティッカー)していただくことによってグランプリ受賞者が決定し、今回グランプリを受賞した新井浩太さんにインタビューさせて頂きました。

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《tsurudoro_1》

▼作品詳細は下記よりご覧ください。

遠山:今新井さんは大学の彫刻科にいらっしゃるということですが、いつからアートにかかわりたいと考えるようになったんですか?

新井:もともと高校も美術工芸科で、その時にはまだ作家になるとかは考えていなかったんです。単純に作ることが好きだったのと、仮面ライダーとかアニメとかが好きで、そのスーツをつくってみたいな、などと思っていたので、彫刻を学んだら活かせるかなと。
それくらいの気持ちで予備校に通い始めたんですけど、だんだん楽しくなってきて、情報を仕入れていくうちに作家になりたいなと。大学に入ってギャラリーを回り始めて、さらにのめり込んでいきました。

ギャラリーへ行って展示空間をみていると、他の空間とは別世界で世界観が築かれていて、ずっとそこにいたくなるんですよ。そういう他にはない世界というのが彫刻には作れるなと思っていて。360度の立体で、実世界に介入しやすいんじゃないかなと。


遠山:普段は、どういった形で彫刻の創作活動をしているの?

新井:いつもは大学のアトリエでしていて、メインはFRPというプラスチックの素材を扱って作品をつくっています。一回粘土で原型を作り、それを石膏の型にしてそこに樹脂を塗り込んで形を出す方法ですね。けれど焼き物や、木だったり、他の素材にも興味があって色々試しつつ、実験しながら自分のやりたいことを探している段階ですね。

その中でも人体というのは自分の中でメインというか、気になる点が多くて。

遠山:人体というと何か、医学的なこととかも?

新井:創作において、医学的なことを勉強したりはするんですけど、作品については人の形だったり、とかそういうことです。

遠山:なぜ人体に興味が?

新井:小さい時から人形やフィギュアとか、人型のものに興味が惹かれるところがあって、小さい頃の記憶とか、生活の中に密接にあったので。なので生身の人間というよりは、そういう物質的なものとして人の体に興味があるというかんじです。
あとやはり、彫刻を学ぶ上で日本だと特に人をメインに授業でも扱っていたりして、切っても切り離せない関係があるんです。

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遠山:なるほど。そういう経緯を経て、普段、制作活動で心がけていることって何かありますか?

新井:見た人がどういう反応をくれるのかを考えたりとか、その人の世界観を作り上げたいというのがあって、そこを意識しながら作品はつくっていますね。作っている時でも、実際に展示して置いてみないと作品が最終的にどう見えるかわからなかったりするので、そういうワクワク感や不安もありつつ、普段制作をしています。


遠山:みてくれた人の反応が自分が思っていた反応と違かったらどういう感覚なの?

新井:自分が思っていたのと違くてもいいし、いろんな人が自分の作品を見て、いろんなことを考えてくれるのが嬉しいんです。
それが自分の作品への解釈に繋がったり、次の制作へのヒントになったりするので、聞いていて面白いですね。


遠山:今回のCAF賞で出展した「tsurudoro_1」は、どんな反応でした?

新井:CAFは、若者の現代のしがらみを感じる、とコメントしてくださった方が何人かいたりして、自分の中ではそういうことは考えてつくっていなかったんですけど、コンセプトが造形だけでなくて、自分の作品の上に崩しに行くというか、その辺りの意味合いも含んでいたのでそう受け取っていただいたのかなと。けれど自分も二十歳なので、そういう感覚がもしかしたら自分の中にもあって、知らず知らず、無意識に出ていたのかな、とも思います。


遠山:「tsurudoro_1」は、どういう経緯でできた作品なの?

新井:これは偶然出来上がった作品で、粘土で制作している時のあら付(大まかに粘土をつけていく行程)をしている時に、感覚的なものを作品に取り入れてみたいなと、頭に浮かんできたんです。
ツルツルの表面に粘土みたいなテクスチャーを組み合わせたら面白いな、というシンプルなところから着想を得て、テクスチャーの差が空間とか場にどう影響するか、どう見えるのかみたいなのが気になって。

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遠山:偶然からインスパイアされたものなんだね。

新井:そうですね。自分の意図とは違う動きをしたりする偶然性が好きで、そういう偶然性があるから面白くなったりするじゃないですか。でもFRPだと何回もプロセスを踏んで丁寧に仕上げていくので、割と自分が想像している作品が作れるんですね。だからそことの差みたいなものも出したくて、別の樹脂をかけた時に、どうなるのか見てみようと思ったんです。

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遠山:今は彫刻だけど、他の分野にも挑戦したいなとかありますか?

新井:色々なことを吸収したいと思っていて、ペインティングもやってみたいですね。自分の吸収したものが結びついたりすることってあると思っているので。例えばこの作品なんかは、まさにペインティングと彫刻の融合だと思うんですけれど、キャンバスに石粉粘土でつくった人形を貼り付けて、その上からアクリル絵の具で色を乗せているんです。

実はこの作品も、CAF賞で出展させていただいたに「tsurudoro_1」に影響していたりすることがあって。過去につくった作品がのちの制作のヒントになったりしますね。

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遠山:これからどうしていきたいとか、考えていますか?

新井:作家活動をしていきたいと考えているので、積極的に展示はやっていきたいかなと思っています。

遠山:卒業までにちょっと、勢いつけたいね。

新井:そうですね。割と学生のうちから、出して行きたいなとは考えています。

遠山:僕はコレクターでもあるので、サポートする立場からすると、アーティストであり続けることって当たり前でいるようで、実はすごく大変だなと思うんだけど、
商業施設との付き合いも今後The Chain Museumとして今後多くなるので、できれば作家の発表する場を作って、一緒に成長して行ければいいなと思うんだよね。アートをアカデミズムでコンセプチュアルな世界だけでなくて、もう少し馴染みやすいところまで持って行くというか。

ArtSticker、実際に今回使ってみてどうだった?

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新井:最初投票が始まった時、始めてスティッカーを送っていただいた時には「自分の作品にお金をかけてくださった」というのに感動して、すごく嬉しくて。いいシステムだなと(笑)母親も応援してくれて、アプリをしょっちゅうみてくれていたみたいで、二人でいる時にはよくArtStickerの話をしていました。

遠山:今まで作品に対していいなと思った時に、「買う」という手段しかなかったので、ハードルが高すぎたんですよね。買うまで行かなくても作品に対する意思表示なり、プチコレクションというか、そういうのができるといいなと。

他のアーティストの作品も、ArtStickerでみたりしますか?

新井:みますね。ArtStickerでいいなと思う一つは、コンセプトとか解説が、アーティスト本人によって書かれていることですよね。僕は普段からギャラリー周りをよくするので、ここに来るまでに「近くに作品があります」とたくさんの作品が表示されていたのですけど、コンセプトをアプリでみて、気になってすぐに実際に足を運ぶことができるんですよ。

インスパイアされてすぐ、感覚をそのまま保ったまますぐに作品を目にすることができるというのはいいなと。今後、どんどんアプリ内でみられる作品が増えて行くと思うと楽しみです。

遠山:
嬉しいね。あとは例えば、大学の学生同士でやるといいのではとも思うんだけど、どう?

新井:学生だからこそ、やった方がいいのではと思いますね。学生だと外に展示したり、作品を購入していただくこともなかなか少なかったりするので、より多くの方にみてもらえる機会を作ることが出来るし、ArtStickerに作品が並んでいるとそれだけでポートフォリオみたいになるんですね。

僕たちも学生同士でお互いの作品をみて意見をしあったり、どこの場で作品を発表していくのかとかを話したりするので、そういう一つの場として、今後ArtStickerは機能していくと思います。

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新井浩太プロフィール
1999年 千葉生まれ。
2019年 東京造形大学造形学部美術学科彫刻専攻領域在籍。

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▶Android版:Google Play

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TCMは「世の中の体温をあげる」という想いをかかげ、「Soup Stock Tokyo」等を手がけてきた遠山が構想する「新たなアート体験」に、PARTYが得意とする「デジタルでの体験設計」を融合させ、アートと個人の関係をテクノロジーで変革させ、新たな価値の提示を目指しています。

ありがとうございます!
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The Chain Museumは、遠山正道×クリエイター集団PARTYが新たに発信する  「アートの次のあり方をつくる」プロジェクトです。 アーティスト支援アプリの「ArtSticker」を運営しています。 https://artsticker.app/
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